電子化が極限にまで進んだ近未来。特定の情報を脳に埋めこまれたチップに記憶させる“情報の運び屋”ジョニーは北京である情報を記憶するが、それは全人類の命運を賭けるものだった……。サイバーパンクの旗手、W・ギブソンが短編『記憶屋ジョニー』を自ら脚色し、アート界出身のR・ロンゴが演出にあたったSFアクション。だが、SF的イメージは既視感に溢れ、アクション・シーンは弾まない。キアヌは没個性的なジョニーによく合っているが、北野武やD・ラングレン、アイス・Tなど、せっかくのキャラクターもうまく使われていないきらいがある。これが単なるB級アクションであれば及第点とするのもいいが、このプロジェクトが目指したのはソレではなかったはずだ。意余って力及ばず。
A data courier, literally carrying a data package inside his head, must deliver it before he dies from the burden or is killed by the Yakuza.