水木しげる原作の『鬼太郎』は、発表された時期に合わせてタイトルや内容に若干変更が加えられている。本作『墓場鬼太郎』はシリーズの中でも初期の作品にあたり、たびたびアニメ化された『ゲゲゲの鬼太郎』との違いとしては、主人公・鬼太郎の性格が挙げられる。『ゲゲゲの鬼太郎』では正義の味方として描かれる鬼太郎に対し、本作の鬼太郎は利己的な性格の持ち主で、善意で人間を救うような真似はしない。そのため全編を通して怪奇色の強い作風に仕上がっている。さらに本作のアニメ化にあたっては、鬼太郎役に野沢雅子、ねずみ男役に大塚周夫を起用。全シリーズを通して目玉おやじ役を演じる田の中勇と合わせて、記念すべきアニメ版『ゲゲゲの鬼太郎』第１作目と同じキャスティングでの参加は、往年のファンを喜ばせた。
物語の舞台は、戦後の高度経済成長でにぎわう日本。繁栄と退廃に染まる人間社会を、幽霊族の少年・鬼太郎が皮肉に眺めやる。
Kitarou is a youkai boy born in a cemetery, and aside from his mostly-decayed father, the last living member of the Ghost tribe. He is missing his left eye, but his hair usually covers the empty socket. He fights for peace between humans and youkai, which generally involves protecting the former from the wiles of the latter.
