長崎県の書店で働く平凡な女・古川ミチルには、上林久太郎という彼氏がいるが、東京の出版社から書店営業に来る豊増一樹と不倫している。ある日、ミチルは同僚の初山春子の協力で仕事を抜け出して彼を見送りに行き、その途中で書店員たちに頼まれた宝くじを購入する。しかし、豊増と会って離れがたくなったミチルは、そのまま彼と一緒に東京行きの飛行機に乗ってしまう。すぐに帰ろうと考えていたミチルだったが、ホテルで一夜を過ごした翌日、寝坊して帰りの飛行機に乗り遅れて帰る気をなくし、長崎の同僚や家族に嘘をついてそのまま東京在住の幼なじみ・竹井輝夫の部屋に身を寄せ、豊増との関係を続ける。
ミチルの行動に怒った父親は「兵糧攻め」と称して彼女の銀行口座から金を引き上げ、ミチルは東京での生活に困窮する。そんな時、頼まれて買った宝くじの1枚が2億円の当選くじだと知ったミチルは、1枚余分に買ったくじのうちその当選券を自分のものとする。ミチルは当選金受取の銀行の行員に手渡された当選者の心得冊子に従い、2億円のことは誰にも話さず、東京で地道に新しい生活を始めようとする。しかし、新しい部屋に移った彼女と、引越しを手伝った竹井の後輩・高倉恵利香の元に、久太郎が現れる。彼はミチルに対する豊増の思いは遊びだといい、彼女の不倫に目をつぶって長崎に戻ろうと乱暴に迫る。それを見た恵利香は久太郎をフライパンで殴り、倒れた久太郎は頭部を強打し動かなくなってしまう。状況におびえるミチルたちのもとにやってきた竹井は、久太郎がすでに死亡したことを知り、警察に連絡しようというミチルを押しとどめて高倉とともに彼の遺体をどこかへ遺棄する。竹井の指示で、久太郎が訪ねてこなかったことにして口裏を合わせ生活するミチルは罪の意識に悩まされる。その頃長崎では、小さな町の売り場から2億円の当選が出たため、豊増のもう一人の不倫相手である立石武子(タテブー)は、嫉妬も手伝ってミチルが2億円を手にしたのではないかと憶測する。
一方で、豊増は会社の金を使い込んでいたことがばれ、追い込まれてミチルの元にやってくる。ミチルのために自分は破滅したのだという豊増に、ミチルは彼が必要とする金を用立てる代わりに別れを告げる。その後、高倉は殺人を犯したことに思い悩み、竹井からの無言の圧力が怖いとミチルに語った後、電車に飛び込み自殺してしまう。だが、ミチルは高倉の荷物から豊増のメモを発見し、竹井たちが彼に接触したことを知る。そして豊増も失踪し、ミチルは竹井が豊増を殺して死体を遺棄し、高倉も殺したのだと思うようになる。竹井は長崎に祖母の葬儀のため帰り、そこでミチルが2億円を横取りしたと言い触らすタテブーの姿を見かける。ミチルは長崎から戻った竹井を問い詰めるが、彼は殺害を否定せず、さらに宝くじの件を知っていることを告げ、ミチルと自分の幸せを守るためなら何でもするという。ミチルは衝動的に、竹井の頭部にフライパンを振り下ろして逃げる。
ミチルは彼女を心配して上京した初山に会うが、罪の意識にさいなまれながらも全てを話すことはできない。そんな時、ミチルは都内でタテブーの姿を見かけ、逃げるように長距離バスに乗って放浪の旅に出る。出会った親切な老夫婦と一緒に京都を観光し、娘と死別した夫婦の悲しみに心を動かされたミチルは長崎に帰るが、父の姿を見ると声をかけることができずその場を去ってしまう。さらに、初山からタテブーが失踪したと聞いたミチルは、竹井が生きていて殺人を重ねていることを知る。その夜、打ちひしがれてバスターミナルのベンチに座るミチルに、後の夫となる男・香月憲剛が声をかける。香月は彼女を実家の母が営む食堂兼旅館に泊まらせる。やがてミチルは食堂で働くようになるが、竹井はミチルの居場所を探し当て電話をかけてくる。香月は、おびえるミチルに2億円や殺人のことなど全てを聞いた上で、竹井から彼女を守ると宣言する。
その後、二人は結婚、ミチルは妊娠し、幸せな日々を送っていた香月の元を竹井が訪れる。竹井は香月の過去を調べ上げており、彼が離婚話の際に前妻を殺し、死体を遺棄したことを指摘、そのことを告発するか香月が自殺するかを迫る。ミチルを守れるのは自分だけだと語る竹井の異様な執着を知った香月は、自らの罪を公にして竹井とミチルを死体遺棄罪で告発することで、竹井からミチルを守る。ミチルはお腹の子供とともに、教会で祈りながら香月が帰る日を待つ。
The story revolves around a bookstore clerk named Michiru who unexpectedly wins the 200,000,000 Yen (2.5 million USD) lottery. Consequently, she starts to get involved in unpredicted betrayals and murder.