鈴里高校に入学した、カナダ帰りの帰国子女だが達筆である内気な少年大江縁と、柔道部のホープで字の下手な美少女望月結希。それぞれ個性的な新入生の2人は、先輩である加茂杏子と三輪詩織の策略で、部員数が足りず廃部の危機にあった鈴里高校書道部に入部する。
書道部一の実力者で部長の日野ひろみ、担任で顧問の影山智の指導で、初心者の2人は書道の世界に触れる。同じ神奈川県内でひろみの双子の妹・日野よしみが部長を務める鵠沼高校書道部と競い合う中、県内屈指の書道家・三浦清風や清風の愛弟子で縁の祖母・大江英子の指導を仰いだ2人は飛躍的な成長を遂げ、縁は書道展で高い評価を得るようになり、結希も着実に実力を身につけてゆく。
一方、結希に一目惚れした縁と縁をライバルで友達と思う結希の関係は、鵠沼書道部員でそば屋の娘宮田麻衣や、結希の幼なじみで高校書道界の頂点に立つ一条毅、かな書では高校随一の実力者で男嫌いの京女・大槻藍子を巻き込んで波乱含みの展開になってゆく。
そんな中、柔道の国際強化B指定選手に選ばれ、一躍将来の五輪メダリスト候補となった結希に部活動を柔道一本に絞るよう圧力がかかる。「文武両道」を実践しつつある結希を巡り、大人たちが将来を考えて対立する中、結希は1つの決断を下す。縁もまた結希と残された最後の日々を何事もなく過ごすか、秘めた想いを打ち明けるかの決断を迫られることになる。